2023年9月20日水曜日

2023.05.05 豪雨。

昨日から豪雨が降ってる。
そして今日、団地の出入口の地下道はまた水没した。

出入口の数十メートル先には鉄道が一本ある。
この辺りには昔から化学工場があり、原材料の運輸などにその鉄道が使用されていた。
この団地に住み始めた頃、工場はもうどこかに移設されたけど、鉄道はそのまま残られ、時々長いタンカー列車が通過する。
あの時、出入口当たりには小さな踏切があった。列車が通過するたび、遮断機が下りる。
しかしいつの間にか、その踏切は撤去された。
もう必要ないかなと思ったら、列車は減っていてなお走っていた。

そして公告があった。
「見張りが付いていない鉄道は横断禁止なため、これから団地の出入口を封鎖する」と。
別の方向にも出入口があるけど、バス停や地下鉄の駅に行くにはずいぶん遠回りしなければならない。
住民たちは団地の管理会社を問い詰めたけど、「それは我々の管理範囲ではない」と一蹴され、まもなく出入口には柵が配置された。
それから数日、住民はおろか、団地内のゴミ運搬車さえうまく動けなくなり、地獄絵図だった。
役所にクレームをつけてもまともな返事がなかった。
ある日、逆上した住民たちは鉄道の上に集まって抗議を行った。
警察がすぐ駆けつけ、何とかみんなを帰らせた。
その後また公告があった。
「車は絶対だめ。人の通行のために歩道橋や地下道を造る考えですが、住民に意見を求めて、『橋の上なら家の窓を覗けて不安』なため、歩道橋は却下」
歩道橋のほうがましだと思うな。
誰に意見を求めたかはわからなかった。
少なくともうちに聞いていなかった。

こうして、鉄道の両側に長い壁、そして鉄道を跨ぐ地下道が造られた。
自転車や原付も通行できるし、出入口の天井には日よけとして水色のアクリル板が配置されて、一見かなり上出来だった。
しかしやがてアクリル板にひびができて、雨が降ると、雨水が地下道の中に注ぎ、地下道には排水溝がないことがばれた。
少しでも多く降ったら、雨水が数十センチくらい溜まって、全然通行できなくなる。
またさんざんクレームをつけた挙句、なんと水面の上ででコンクリートの格子板が増設された。
臭いものに蓋かよ。
格子板の下には蒸発しない水がたくさん溜まって、臭いとか細菌繁殖とか考えたくないけど、さらに雨が降ったら、その格子板も容易く水没する。
その都度どこかの役人が大きいポンプを運んできて、足場が現れるまで水を吸い上げる。
役人を待つのが嫌なら、遠回りするか、水を歩いて渡るか、しかない。
問題を根本から解決するなんて、もう誰も考えてもいない。

今でも3日で1回くらい、そのタンカー列車が通過する。
だから鉄道が撤去されることは、これからも絶対ないだろう。
普通に出入りするなんて、引っ越さない限り、いつも夢のまた夢。
我慢するか、出ていくか、それが中国人として、日常の二択だ。

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